本研究では, 小型焼却炉で適用が可能な排ガス濃度の簡易測定, 監視方法の具体化を目的として, ダイオキシン類の前駆体であるクロロベンゼン, クロロフェノールやCO濃度とダイオキシン類濃度との相関を確認した。その結果, 大型の焼却炉同様に, 小型炉においてもそれら前駆体がダイオキシン類の代替指標として有効と考えられた。また, 燃焼初期段階でのCO濃度とダイオキシン類との相関が強かった (n=12, r=0.845, p<0.01) ことから, 現場向きの方法として, 燃焼の初期段階においてCO濃度をスモークテスターで間接的に測定し, 燃焼の良否を判定する方法が特に有効と考えられた。