環境化学
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液体クロマトグラフィー/質量分析法による水質試料中テトラブロモビスフェノールAの分析
長谷川 敦子鈴木 茂
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2004 年 14 巻 1 号 p. 73-79

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抄録

液体クロマトグラフィー/質量分析法 (LC/MS) を用いて, 主要な臭素化難燃剤であるテトラブロモビスフェノールA (TBBP-A) を水質試料から検出する手法を開発した。水質試料中のTBBP-Aは固相抽出カートリッジに通水して抽出した後アセトンで溶出し, 内標準物質として13C12-TBBP-Aを添加, 濃縮, メタノールに転溶し, LC/MSで分析した。イオン化法として大気圧化学イオン化法を用い, 生成した [M-H] -イオンをモニターイオンとして選択イオン検出 (SIM) モードで分析した。添加回収率, 相対標準偏差, 検出下限値はそれぞれ90.5%, 7.2% (n=5) , 0.1ng/4であった。本法を用いて神奈川県内の廃棄物埋め立て処分場浸出水を分析したところ, 9検体中8検体から最大43ng/4のTBBP-Aが検出された。一方周辺の河川水を分析したところTBBP-Aは全検体不検出であった。TBBP-Aは, 近傍に難燃化処理されたプラスティック系廃棄物が埋められていることを示すマーカーに利用できると考えられる。

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