秋田県の三大河川の米代川, 雄物川および子吉川と都市小河川の旭川の有機化学物質の存在状況を把握するため, GC/MSによる種類の同定とその四季変化の特徴を調査した。
その結果, 83物質が検出され, それらは脂肪酸類, アルコール類, アルデヒド類, 脂肪族炭化水素類, エステル類, 農薬, 可塑剤およびその他の8グループに類別できた。また, 検出物質のおよそ7割を脂肪族炭化水素類, 農薬, 可塑剤およびアルコール類が占めた。三大河川と都市小河川の種類比較では, 同定物質のおよそ7割が共通していることから, 両者の流域に存在する有機化学物質は類似していると考えられた。