2016 年 11 巻 2 号 p. 154-157
64歳男性。職業は農家で, サニーレタス栽培に従事している。約10年前より露光部中心に紅斑が繰り返し出現していた。近医皮膚科を受診し, 抗アレルギー薬の内服やステロイドの外用で加療していたが, 改善に乏しかった。皮疹は露光部に限局しており, 光線過敏症やレタスによる光接触皮膚炎を疑い精査を行った。光線照射試験では最少紅斑量 (MED) , 最少反応量 (MRD) はいずれも低下していた。パッチテストではサニーレタスの葉, 茎は陰性であった。光パッチテストは未施行である。問診により, サニーレタス収穫作業時に喘息様症状が出現していたことが明らかとなった。プリックテストでサニーレタスに陽性を示し, サニーレタスによる即時型アレルギーと診断した。