日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌
Online ISSN : 2189-7085
Print ISSN : 1882-0123
総説
アトピー性皮膚炎診療における血清TARC値の活用
常深 祐一郎
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2017 年 11 巻 3 号 p. 220-226

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抄録

 アトピー性皮膚炎の重症度や病勢の参考となる検査として, 従来末梢血好酸球数や血清LDH値, 血清総IgE値などが使用されてきた。最近導入されたのがケモカインTARC (thymus and activation-regulated chemokine) である。TARCはアトピー性皮膚炎の病態に重要な役割を果たしている。血清TARC値はアトピー性皮膚炎では種々の皮膚疾患と比較して高値を示し, 皮疹の重症度とともに変化し, 病勢を反映する。適切な治療により皮疹が改善すると, それに伴って血清TARC値も低下するが, 比較的すみやかに数値が大きく変化するのでわかりやすく, 従来のマーカーよりもモニタリングに適する。治療効果を患者に明確な数字の形でフィードバックすることもできて, さらなる治療意欲向上につなげることもできる。保険適用もあり, 毎月の測定が可能である。新しい測定方法の開発で短時間に結果が得られるようになり, 診察前検査も可能となった。

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© 2017 一般社団法人 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
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