2017 年 11 巻 4 号 p. 289-295
乾癬はQOLを大きく損なう慢性炎症性疾患である。近年, 病態の解析結果を踏まえ, 生物学的製剤が次々と開発されている。その結果, これまで難治であった症例でも高い治療効果が得られる場合が増えてきている。しかし, 従来の治療以上に有害事象等に配慮する必要があるため, その使用は十分広がっているとはいいがたい。乾癬が慢性的な経過をとることが多いことを踏まえると, 患者のニーズに基づいて, 皮膚科クリニックと基幹病院が連携して乾癬の診療を進めることが大切であると思われる。