2018 年 30 巻 4 号 p. 594-599
脊髄硬膜動静脈瘻(spinal dural arteriovenous fistula: SDAVF)は脊柱管内の血管奇形では最も高頻度に認められ,中年以上の男性に多い.今回われわれは胸髄SDAVFの再発症例に対し,術中インドシアニングリーン(indocyanine green: ICG)血管造影を用いて,手術加療を行った1例を経験した.術中ICG血管造影はシャント遮断をリアルタイムに確認し,さらに硬膜切開範囲を最小限にとどめることが可能な点からSDAVFの有用な術中支援ツールであると考えられた.