東日本整形災害外科学会雑誌
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学術集会発表論文
大腿骨転子下骨折術後に手術部位感染との鑑別が困難であった転移性骨腫瘍の1例
阿部 幹星 亨中川 誉之山岸 賢一郎工藤 文孝
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2020 年 32 巻 1 号 p. 83-87

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抄録

癌患者の10~15%は骨転移への対応が必要とされ,癌診療における整形外科医の役割は大きい.症例は72歳男性,ベッドに移乗した際に右大腿骨転子下骨折を受傷.術前検査では転移性病変を疑う所見なく,髄内釘で骨接合術を施行した.術後より,炎症反応が上昇傾向であり,SSIを疑いデブリドマン施行するも,病理検査では転移性骨腫瘍の診断であった.術後より全身状態が悪化し,急速な転機をたどった1例を経験したので報告する.

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© 2020 東日本整形災害外科学会
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