日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ.小児骨折・先天疾患
肘頭骨端線損傷の1例
藤井 賢三, 安部 幸雄
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キーワード: 骨端線損傷, 肘頭
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2016 年 23 巻 2 号 p. 134-136

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抄録

 はじめに:今回,われわれは外傷に伴う肘頭骨端線損傷を経験したので報告する.

 症例:10歳男児,竹の上で滑って転倒受傷.左肘痛出現し,同日当院受診となった.初診時所見は左肘頭部を中心に腫脹・圧痛を認め,肘頭の腫脹部は可動性のある硬い組織を触知した.受傷時単純X線像では,明らかな骨傷は認めず,CTにて尺骨近位骨幹端部より剥離したと思われる小骨片および剥離部を認めた.同日手術を行い,tension band wiringによる骨接合術を行った.術後3か月で抜釘を行った.抜釘後の単純X線にて術前患側において確認できなかった肘頭の骨端核も左右差なく確認された.最終経過観察(術後10か月)時,愁訴なく受傷前のスポーツレベルに復帰している.

 考察:外傷による肘頭骨端線損傷は骨端線損傷全体のなかでも最も稀とされており,渉猟し得た限りでは10数例程度であった.診断は臨床所見が最も重要であり,単純X線では骨化前には診断が困難な場合が多く,多方向の単純X線またはCTによって骨幹端部の小骨片の転位が手掛かりとなりうる.その他,関節造影,MRI,エコーなども考慮される.

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© 2016 日本肘関節学会
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