2016 年 23 巻 2 号 p. 182-185
目的:鉤状突起骨折anteromedial facet fracture(O'Driscoll type 2)は不安定性の残存と変形性関節症への進行の可能性から内固定の必要性が近年になって強調されてきた.しかし同骨折に対するapproachの報告は未だ少ない.
方法:当院で治療を行った同部位の骨折5例(男性3例,女性2例)に対して検討を行った.
成績:O'Driscoll type 2 subtype 2の2例では前方approachにて固定.Subtype 2の1例ではover the top approachにて固定.subtype 3の2例ではFCU splitting approachにて固定を行った.
結論:鉤状突起骨折内側の固定を行う際はsubtype分類まで考慮した術前計画が必要と考えられる.特にsubtype 3では鉤状結節の確認ができるFCU split approachの使用が望ましい.