日本肘関節学会雑誌
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Print ISSN : 1349-7324
Ⅳ.成人骨折・脱臼
鉤状突起粉砕骨折新鮮例に対し肋骨肋軟骨を利用して鉤状突起再建術を施行した1例
上杉 彩子栗山 幸治片岡 利行塩出 亮哉
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2016 年 23 巻 2 号 p. 186-189

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抄録

 鉤状突起粉砕骨折新鮮例に対し肋骨肋軟骨を利用して一期的に鉤状突起再建術を施行し良好な成績を得た1例を経験した.症例は36歳男性.CTにてO'Driscoll分類type 2 subtype 2の尺骨鉤状突起骨折と診断した.手術は,鉤状突起の前内側関節と先端が粉砕していたため,肋骨肋軟骨を用いて鉤状突起を一期的に再建しロッキングプレートで固定を行い,内側・外側側副靱帯も修復した.術後24週で骨癒合を認め,術後12か月の肘関節可動域は屈曲125°伸展-5°回内80°回外90°,関節不安定性や疼痛は認めなかった.尺骨鉤状突起前内側関節を含む骨折は後内側関節不安定性を生じると報告されており整復固定が必要とされるが,本症例では鉤状突起が粉砕していたため一期的再建術を施行した.肋骨肋軟骨を形成することにより軟骨面の再建と関節面形状の再建を同時に行える有用な方法であった.

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© 2016 日本肘関節学会
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