2016 年 23 巻 2 号 p. 258-262
関節リウマチ進行期などで,やむを得ず若年者にも人工肘関節置換術(以下TEA)を適応とする場合がある.当科で経験した45歳以下の若年者に対するTEAの成績と問題点を検討した.当科で施行したTEA 124肘のうち45歳以下の症例は5例7肘で女性4肘,男性3肘で,基礎疾患はRAが5肘,JIA 1肘,外傷後の変性が1肘であった.手術時年齢は平均39歳で,術後平均経過観察期間は4年9か月(最長8年0か月)であった.全例で疼痛および安定性が著明に改善し,Mayo Elbow Performance Scoreの総合評価は平均36点から80点に大きく改善,患者満足度は高かった.術後比較的短期での評価ではあるが,成績は概ね優良であった.若年者へのTEAは適切な位置へのインプラントの設置に加え,将来的な再置換の可能性を念頭に骨温存型インプラントの選択が必要であり,長期耐用につながるような生活指導も重要である.