2016 年 23 巻 2 号 p. 326-329
はじめに:上腕骨内側上顆炎の中には,稀に保存療法に抵抗する難治例が存在する.手術を行った2症例を経験したので報告する.
症例1:58歳女性.5年前より右肘内側部痛が出現し,保存療法を受けるも改善なく経過した.内側上顆の圧痛とwrist flexion testが陽性であり,MRIのSTIR像で回内屈筋群起始部に高信号領域を認めた.手術は回内屈筋群起始部を腱線維方向に切開し変性組織を切除,腱付着部をドリリングした後,腱を側々縫合した.VASは術前8から1へと改善した.
症例2:45歳女性.2年前から右肘内側部痛が出現した.内側上顆の圧痛とwrist flexion testが陽性であった.手術は症例1と同様に変性組織を切除,アンカーを腱付着部に挿入し腱縫合した.VASは8から2へと改善した.
考察:上腕骨内側上顆炎に対する手術は手技が比較的簡便で成績も良く,難治例に対する治療法の選択肢となり得る.