日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅹ.スポーツ・野球肘
野球選手の肘頭疲労骨折に対する治療成績
鈴木 克憲
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キーワード: 疲労骨折, 肘頭, 野球選手
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2016 年 23 巻 2 号 p. 343-345

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抄録

 骨端線閉鎖後の肘頭疲労骨折:10例(投手:5,捕手:3,内野手:3)を経験した.全例男性,平均年齢は16.7(14~18)歳であった.症状発現から確定診断までの期間は,平均5.4(1~10)週であった.骨折型は,斜骨折6例,横骨折4例,関節面のみの不全骨折6例であった.保存的治療を施行した例は7例,初回に観血的骨接合術を施行した例は3例,平均観察期間は27.3(12~72)か月であった.保存的治療を施行した7例は全例で骨癒合がえられたが,2例は再骨折を生じた(骨癒合後1年,1年4か月).観血的骨接合術を施行した3例中2例は骨癒合がえられたが,1例はスクリュー周囲の骨融解像を認め,5か月後に再手術を施行した.術後4か月の症例を除いて,9例は受傷前のレベルあるいはそれ以上のレベルにて復帰した.肘頭疲労骨折の不全骨折は,保存的治療により良好な成績を示した.完全骨折に対しては,急性期においても観血的骨接合術を施行した方がよいと考えられた.

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© 2016 日本肘関節学会
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