2016 年 23 巻 2 号 p. 358-361
目的:野球選手の肘内側側副靱帯損傷の治療は,まず保存的治療を優先して行う.しかし,競技レベルの高い選手,特に投手については観血的治療を選択することが多い.2013年より尺骨側,上腕骨側ともに内固定材を使用せずに骨孔を作成する,いわゆるTommy-John原法に準じた手術を行っている.今回,観血的治療のスポーツ復帰について検討したので報告する.
対象と方法:2013年から2015年までに肘内側側副靱帯損傷で靱帯再建術を行った野球選手12例を対象とした.手術時平均年齢は18.7歳,12例中9例が投手であった.健側の長掌筋腱を使用して靱帯再建を行った.骨孔を作成時に採取した骨柱を固定に使用した.
結果:12例中11例(91.7%)でスポーツ復帰が可能,平均復帰期間は約9.3か月であった.
考察:治療成績は以前に行っていたinterference screw固定を用いた術式と同様に良好であった.