2016 年 23 巻 2 号 p. 362-365
目的:成長期上腕骨内側上顆下端裂離損傷では,保存療法にて癒合するも,再転位や新たな裂離骨片が生じる例が少なくない.本研究では再発の危険因子について検討した.
対象と方法:保存療法を施行し1か月以上観察した成長期野球競技者134例134肘のうち,骨癒合が認められた117例117肘を対象とした.骨癒合期間は平均2.7か月,経過観察期間は平均8.6か月であった.治療は全例外固定を行い,その間投球を禁止し全身調整を行った.X線上骨癒合確認後,投球開始を許可した.
結果と考察:再発は23例(19.7%)で,骨癒合から再発までは平均4.5か月であった.再発群と再発なし群を比較した結果,初診時年齢が低い例,画像上裂離部が欠損型の例,裂離骨片が小さい例,外側上顆骨端核が出現前の例に再発群が多かった.これらは全て骨年齢が若いことが関連していると思われ,低年齢は再発の危険因子の一つであると考えられた.