日本肘関節学会雑誌
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Print ISSN : 1349-7324
Ⅺ.リウマチ・炎症
急性白血病に関連した小児化膿性肘関節炎の1例
上村 卓也横井 卓哉
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キーワード: 白血病, 化膿性関節炎,
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2016 年 23 巻 2 号 p. 421-423

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抄録

 白血病は関節症状を初発として診断されることがある.ここで急性白血病に関連した小児化膿性肘関節炎の1例を報告する.症例は3歳男児.感冒症状と持続する発熱のため当院小児科に転院した.右肘関節に熱感・腫脹・発赤を認め,血液検査では炎症反応上昇・リンパ球数上昇・血小板減少を認めた.臨床経過と血液検査から急性白血病が疑われ,即日骨髄生検が施行された.MRIで肘関節液貯留を認めたため化膿性肘関節炎と診断し,同日緊急で切開排膿を行った.術後は3週間抗生剤を投与した.術後3日目に急性リンパ性白血病と診断が確定し,術後10日目から化学療法が開始された.術後1年3か月で右肘関節症状はなく,単純X線で肘関節の骨融解像もない.急性白血病に関連する関節症状として化膿性関節炎がある.ほとんどは股関節や膝関節であるが,まれに肘関節に発症する.小児の化膿性関節炎は緊急を要する疾患であるが,急性白血病の併存を考慮する必要がある.

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© 2016 日本肘関節学会
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