2018 年 25 巻 2 号 p. 111-114
関節面が陥没した肘頭骨折を,tension band wiringを2組用いて内固定した.症例は15例15肘.年齢は22~86歳(平均63.3歳)であった.関節面の陥没骨片の数は,1個が8例,2個が6例,3個が1例であった.6例で後方の皮質骨に第3骨片が存在した.陥没骨片整復後の空洞に対し,3例で人工骨を充填したが12例は放置した.全例で骨癒合が得られ,遷延癒合はなかった.関節面に1mm以上のstepが残存したのは3例で,いずれもstepは手術直後から存在して増大しなかった.1例で3mmの関節面のgapを認めた.平均11か月の術後経過観察で肘関節に痛みはなく,可動域は伸展-15~0°(平均-4.0°),屈曲130~155°(平均144.0°)であった.術後K-wireの移動が7例に発生し,5例で突出K-wireのみ早期に抜去したが問題は生じなかった.