日本肘関節学会雑誌
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Print ISSN : 1349-7324
IV.スポーツ障害
上腕骨外側上顆炎に対するPRP療法の治療成績
鈴木 拓早川 克彦岩本 卓士大木 聡鳥居 暁子雨宮 剛佐藤 和毅
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2018 年 25 巻 2 号 p. 237-239

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抄録

 目的:上腕骨外側上顆炎に対するPRP療法の臨床成績について報告する.

 対象と方法:上腕骨外側上顆炎に対してPRP療法を施行した7例9肘を対象とした.従来の保存加療が無効であった患者に対して行い,発症からPRP療法を施行までの期間は平均25か月であった.PRP施行前,施行後1,3,6か月時のVAS,握力健側比,患者評価のPRTEEに関して調査した.

 結果:PRP療法施行前,施行後1,3,6か月における手関節背屈抵抗時の平均VAS(53→23→14→4),外側上顆の圧痛の平均VAS(79→38→26→14),平均握力健側比(80→89→104→97),平均PRTEEスコア(53→34→23→20)は治療前と比べて有意に改善した.

 考察:PRP療法は,他の保存療法に抵抗性の症例に対しても疼痛を有意に軽減させ,有用な治療と思われる.

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© 2018 日本肘関節学会
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