2018 年 25 巻 2 号 p. 281-285
肘関節授動術において,術中に十分な可動域改善が得られても,疼痛のため後療法が不十分となり,可動域の改善が得られないことを経験する.今回後療法時の疼痛対策として持続低濃度腕神経叢ブロック法(CLCBB)を行い,その有用性について検討した.
変形性肘関節症に対して関節授動術を施行し,術後半年以上経過を追えた11名,平均年齢62.5歳を対象とした.そのうちCLCBB群4名で,術前に腕神経叢にカテーテル留置し,術後より持続麻酔を開始した.術後6か月の可動域をJupiterの評価を用い,またそれぞれの群の関節可動域(伸展,屈曲,arc of motion)の経過を比較検討した.
非CLCBB群は術後悪化するが,徐々に改善する傾向がみられた.CLCBB群は術中得られた可動域を術後早期から維持することができたが,退院後練習が上手くいかず,可動域の改善が乏しく,両群の最終成績に差がなかった.