日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
小児上腕骨内側上顆偽関節の1例
玉置 康之田中 康之
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 26 巻 2 号 p. 23-26

詳細
抄録
【緒言】小児上腕骨内側上顆骨折Watson-Jones Type2の偽関節の1例を経験したので報告する.【症例】9歳の男児で,スケードボードで転倒受傷した.上腕骨内側上顆骨折Watson-Jones Type2と診断し骨接合術を行った.術後4か月で骨癒合が確認できたために抜釘を行った.術後6か月(抜釘後2か月)で骨折部が離開,術後7か月で痛みが出現した.透視下ストレス撮影では明らかな不安定性はなかったので保存治療を選択した.次第に痛みは軽減し,術後2年で痛みは消失し柔道が行えている.【考察】小児上腕骨内側上顆骨折Watson-Jones Type2に対し手術を行ったが偽関節に至った.不安定性がなかったので保存治療を選択したが良好な成績が得られた.
著者関連情報
© 2019 日本肘関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top