日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
上腕骨遠位端coronal shear fracture (Dubberly分類Type3A)の2例
松浦 充洋吉田 史郎
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2019 年 26 巻 2 号 p. 33-35

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抄録
 上腕骨遠位端coronal shear fracture,Dubberly分類 Type3Aの2症例を経験し,アプローチを検討したので報告する.手術は症例1は前外側appで,症例2は外側Appで展開し,acutrak mini/acutwist screwで骨接合を行い,後療法は術後7日目より自動可動域訓練を開始した.術後1年で異所性骨化や骨壊死なく骨癒合良好,可動域はどちらも130°/-10°,JOA-JESスコアは症例1:96,症例2:97,握力は健側比症例1:94%,症例2:95%と改善した.本骨折は骨折型により適したapproachの選択が重要で,Type3Aは前外側appを推奨されている報告がある.今回小頭骨片の転位が大きい症例2に対して外側Appで用いたが骨折面が見やすく整復が容易であり術後成績も症例1と変わなかった. 小頭骨片が大きいType3Aは外側appも有用であった.
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© 2019 日本肘関節学会
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