抄録
【目的】上腕骨外側上顆炎の中には肘関節の軽微な不安定性を有するものが存在する.この不安定性と術後成績との関連を調査した.
【対象と方法】2018年までに上腕骨外側上顆炎に対して関節鏡視下に短橈側手根伸筋腱のデブリドマンを行い,6か月以上観察した37肘(男性17肘,女性20肘,平均年齢50歳)の診療録,画像所見,および手術動画を後ろ向きに調査した.
【結果】最終経過観察時の疼痛が,なし,軽度残存,残存した症例において,術前MRIの腕橈関節間距離はそれぞれ1.2 mm ± 0.4 mm,1.4 mm ± 0.5 mm,1.8 mm ± 0.7 mmと増加傾向にあった.また,術中所見でloose collarサイン陽性の症例では陰性の症例に比べ術後疼痛が残存しやすい傾向があった.
【結論】肘関節の軽微な不安定性が上腕骨外側上顆炎の術後成績不良と関連する可能性が示唆された.