抄録
【目的】人工肘関節再置換後の上腕骨ステム端骨折に対して,再々置換術,腓骨移植とプレート固定を行った難治例を経験したので報告する.【症例】77歳,男性のRA例.56歳時に前医で左肘にTEAを施行(Kudo-5使用)された.人工関節の破断を生じたため当院で72歳時に再置換術を施行(Discovery人工関節)した.術後経過は良好であったが,77歳にステム上端で骨折を生じた. Discovery ロングステムでの再々置換術と腓骨移植とプレート固定を行った.尺骨は置換しなかった.術後6か月で骨癒合が得られ,左肘痛はなく趣味の畑作業に復帰できた.術後2年の調査時,左肘は伸展-15,屈曲115度であった.【考察】骨欠損が大きく,ロングステムへの再置換術だけでは骨癒合が困難と推測された本例では腓骨移植とプレート固定が有用であった.移植骨とプレートの設置位置とその固定方法など術前計画が大切である.