日本肘関節学会雑誌
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Print ISSN : 1349-7324
Ⅳ. スポーツ障害
Panner病の2例
片山 れな高原 政利澁谷 純一郎高木 理彰
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キーワード: Panner病, 上腕骨小頭, MRI
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2022 年 29 巻 2 号 p. 209-213

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抄録

【目的】Panner病の2例を経験したので報告する.【症例1】11歳男児.少年野球選手.1か月前に投球後より右肘関節外側痛が出現し受診した.肘関節可動域制限を認め,肘関節X線像では著変を認めなかったが,MRIで信号変化を認めた.Panner病と診断し,シーネ固定 を 7週間 行った.初診から5週後に小頭骨端核全体の圧壊を認めたが,経時的に改善を認め,18か月後に疼痛なく野球に復帰した.【症例2】9歳男児.体操選手.2か月前から体操の支持系動作での右肘関節痛があり受診した.X線では小頭骨端核全体の圧壊を認め,シーネ固定を 5か月間 行った.経時的に改善を認め31か月後に疼痛なく体操に復帰した.【結語】 Panner病の2例について報告した.発症後早期のMRIにて上腕骨小頭骨端核の変化の他に,上腕骨遠位骨幹端外側にT2高信号を認めた.

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© 2022 日本肘関節学会
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