抄録
上腕骨内側上顆炎に対して鏡視下手術を施行した7例8肘を対象として,筋内中隔に付着する屈曲回内筋群の筋性起始部の病変による術後成績への影響を調査した.MRI STIR像で7肘に屈曲回内筋群起始部の内側上顆付着部に,4肘に筋内中隔付着部に高信号を認めた.全8肘の平均安静時痛,平均運動時痛,平均DASHスコアはいずれも術後に有意に改善した.MRIで筋内中隔付着部の高信号変化の有無で分けた2群の比較では,術前および術後の平均安静時痛,動作時痛,DASHスコアに差はなく,両群ともに平均動作時痛が有意に改善した.内側上顆炎に対する鏡視下手術により疼痛やADL障害は改善し,筋性起始部の病変による治療成績への明らかな影響はなかった.