抄録
【はじめに】上腕骨内側,外側上顆炎に対するステロイド局所注射は有用な治療法である.本研究の目的は,ステロイド局所注射後の筋腱付着部断裂に対して手術を行った上腕骨内側,外側上顆炎3例の病態と術後成績を検討することである.
【対象と方法】上腕骨内側,外側上顆炎に対するステロイド局所注射後の筋腱付着部断裂に対して手術を行った3例を対象とした.検討項目は,ステロイド局所注射の回数,術前症状,画像所見,術中所見,術後成績とした.
【結果】ステロイド局所注射は平均3回,疼痛は全例に認めた.手術は1例で筋腱を直接縫合,2例で直接縫合不能であったためアンカーを用いて縫着した.疼痛は全例で改善した.
【考察】上腕骨内側,外側上顆炎に対するステロイド局所注射は筋腱付着部断裂の危険性が上昇するとされている.自験例でも同様の原因が考えられた.ステロイド局所注射の使用法についてさらなる検討が必要と考えられた.