日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
小児 floating elbow 6例の治療経験
佐々部 敦志村 治彦藤田 浩二鏑木 秀俊二村 昭元
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 30 巻 2 号 p. 36-39

詳細
抄録
 Floating elbowは同側の上腕骨と前腕骨の複合骨折で,神経血管損傷を合併しやすいと報告されている.2014-22年に当院で治療した小児floating elbow 6例は,平均年齢は6.8歳,男児5例,女児1例であった.上腕骨顆上骨折6例,橈骨遠位端骨折5例,橈骨尺骨骨幹部開放骨折1例であった.上腕骨顆上骨折は6例すべて鋼線固定を行い,うち4例は整復および神経血管確認のために前方を展開した.前腕の骨折は6例すべて髄内鋼線固定を行った.3例は初診時に橈骨動脈の触知が微弱であったが術中から術翌日には改善し,2例の正中神経症状は術後に改善し,その後の経過も良好であった.初診時にもう一方の骨折を見落としていた症例が2例あっため,小児の転落外傷ではfloating elbowの可能性を留意する必要がある.
著者関連情報
© 2023 日本肘関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top