日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
小児上腕骨顆上骨折の手術における経験豊富な医師助手の意義
安藤 治朗笹沼 秀幸飯島 裕生渡邉 英明竹下 克志
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2023 年 30 巻 2 号 p. 32-35

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抄録

【諸言】小児上腕骨顆上骨折の手術成績において,術者の背景や経験を比較する報告は散見されるが,助手の経験や背景を検討した報告はない.【目的】同骨折における手術直後の整復位に関連する因子を明らかにし,助手の経験が手術後の整復位に与える影響を調査した.【方法】2011年1月1日から2022年3月31日の間に自治医科大学附属病院で手術を行った15歳以下の同骨折患者を対象とした.術直後の単純X線写真から整復位良好群と不良群の2群に分け,術直後の整復位と関連する因子を調査した.【結果】対象は42例で整復位良好群は30例,不良群は12例であった.経験豊富な外傷整形・小児整形医師が助手として手術することが整復位と有意に関連した因子であった.【結語】小児上腕骨顆上骨折の手術において,経験豊富な外傷整形・小児整形の医師が助手として手術することが手術直後の整復位良好となる因子であった.

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© 2023 日本肘関節学会
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