抄録
今回15歳未満の上腕骨顆部T型骨折(本骨折)の骨折線の位置と臨床成績を調査した.2001年以降当科で手術加療を行った15歳未満の本骨折の8例を対象とした.平均年齢は10.9歳(7歳と9歳の2例以外は10歳以上)で,関節内骨折の頻度は,10歳未満に比べて10歳以上で有意に多かった.骨折型はAO分類C1:2:3型が3:4:1例であった.手術は経皮的鋼線固定術が2例,観血的整復固定術が6例で,固定法は鋼線のみの固定が3例,tension band wiringの併用が3例,screwの併用が2例(重複あり),double plate固定が1例で,術後経過観察期間の平均は12.4か月であった.全例で顆部壊死や著明な変形なく骨癒合が得られた.遠位部の横骨折線の位置は,60歳以上に比べて有意に近位であった.最終診察時の肘関節可動域の平均は屈曲が130.9°,伸展が-2.8°であった.