日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
75歳以上の高齢者上腕骨通顆骨折に対するプレート固定法の治療成績
中井 生男
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2023 年 30 巻 2 号 p. 72-75

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抄録

 75歳以上の高齢者上腕骨通顆骨折に対するプレート固定法の治療成績を検討した.2018年以降に当院でプレート固定法を施行した75歳以上の11例11肘を対象とした.男性1肘,女性10肘,右5肘,左6肘,手術時平均年齢は86.2歳,術前ASA-PSは平均2.5であった.内固定材はナカシマメディカル社ONIトランスコンディラープレート及び内側CCS,あるいはZimmer-Biomet社ALPS elbow system 後外側及び内側プレートを用いて固定した.術後1週間のシーネ固定を行い,その後自他動可動域訓練を施行した.術後経過観察期間は平均25.2週で,全例で骨癒合を得た.可動域は屈曲平均120.9°,伸展平均-15.9°,arc平均103.6°であった.合併症として術後無気肺(人工呼吸器管理4日間),異所性骨化2肘,内側スクリュー脱転1肘を認めた.

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© 2023 日本肘関節学会
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