抄録
小児上腕骨顆上骨折症例を鋼線刺入方向で分類し治療成績,合併症を検討し,問題点を検討した.60例を対象とし,平均年齢6.6歳,男42例,女18例,これらを交差法での固定群(C群)40例,外側からの固定群(L群)20例に分けた.Gartland分類(G分類)で分類,骨折型ごとに最終調査時の単純X線像でのBaumann angle(BA),tilting angle(TA),矯正損失量,Flynnの機能評価,術後合併症の有無について調査した.BA,TA,矯正損失量について有意差はなかった.Flynn機能評価のCosmetic,functional factorはおおむね良好であったがG分類type2のC群でPoor1例,type3のC群でFair1例認めた.術後合併症はC群で尺骨神経障害を4例認めた.交差法では尺骨神経障害例を一定数認め,骨折型によっては内側刺入を回避する方法の選択が望ましい.