日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
小児上腕骨外側顆裂離骨折の骨折型についての考察
日高 典昭鈴木 啓介細見 僚中川 敬介新谷 康介
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2024 年 31 巻 2 号 p. 30-34

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抄録
 上腕骨外側顆裂離骨折(LCAF)は小児肘TRASH病変の一つとされている.初診時単純X線にて上腕骨外側顆に裂離骨片が存在し,手術所見または長期経過観察から骨片の形状が明らかになった7症例について,その骨折型を検討した.性別は男児5例,女児2例,受診時年齢は9-15歳であった.受傷直後に受診したものが4例,受診遅延例が3例あった.骨片が外側顆のみであったもの4例,外側上顆を含むもの3例であった.受診遅延例のうち骨片が外側顆のみの2例は変形治癒による伸展制限を呈し,外側上顆を含む1例では偽関節となって肘関節後外側回旋不安定性(PLRI)による橈骨頭亜脱臼を呈していた.LCAFには外側顆のみの骨折と外側上顆を含む骨折が存在し,前者は変形治癒となって伸展制限を呈することがあり,後者は偽関節となってPLRIを呈することがある.いずれもTRASH病変として扱い,十分な注意を払って治療すべきである.
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© 2024 日本肘関節学会
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