日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
小児上腕骨外側顆骨折に対する保存的治療
西脇 正夫時枝 啓太石原 啓成三戸 一晃堀内 行雄
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2024 年 31 巻 2 号 p. 27-29

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抄録
 受傷日に転位が2.0mm未満であった小児上腕骨外側顆骨折23例(2~11歳,男14女9)の治療法と治療成績を後向きに調査した.当院初診日の転位量が2.0mm以上であった6例に対しては手術を行ったが,初診日までの外固定肢位は全例肘屈曲83° 以下であった.初診日の転位量が2.0mm未満であった17例に対しては,前腕回内,肘屈曲96~120° で外固定し,全例骨癒合した.肘屈曲95° 以上での外固定中の転位量は平均0.1mm,85°以下では平均1.6mmであった.保存療法で3か月以上観察した16例の最終調査時の肘関節自動可動域の平均は屈曲138° 伸展12° であり,全例0° 以上伸展できた.したがって,転位量2mm未満の小児上腕骨外側顆骨折は,不適切な外固定が行われて転位することも多いが,前腕回内肘関節鋭角屈曲位での適切な外固定を行えば問題なく治癒することがほとんどであることが確認された.
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© 2024 日本肘関節学会
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