日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
上腕骨遠位端骨折に対し一期的に施行した人工肘関節置換術の治療成績と合併症についての検討
東山 祐介久保 和俊富田 一誠工藤 理史
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2025 年 32 巻 2 号 p. 52-54

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抄録

高齢者の上腕骨遠位端骨折に対し一期的に人工肘関節置換術(以下TEA)を施行した症例の治療成績及び合併症を調査した.2021年以降に上腕骨遠位端骨折に対し一期的TEAを受傷後4週間以内に施行し,1年以上経過観察可能であった13肘を対象とした.全例linked typeのimplantを使用し,術後1週肘上シーネ固定の後に肘関節可動域訓練を開始した.術中合併症として肘頭骨折が1肘,術後合併症として尺骨インプラント周囲骨折を1肘,異所性骨化を1肘に認めた.骨折に対しては各々内固定を追加した.最終経過観察時に肘関節疼痛残存を認めた症例はなかった.高齢者における上腕骨遠位端骨折の治療に関し,特に通顆骨折においてプレート固定後の偽関節を生じる症例の報告が散見される.われわれは主に70歳以上の症例に対し一期的TEAを施行している.術中及び術後合併症を認めた症例は散見されるが臨床成績は概ね良好であった.

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© 2025 日本肘関節学会
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