2025 年 32 巻 2 号 p. 47-51
当院で上腕骨遠位端骨折に対して180度平行設置ダブルプレート固定で手術を行った24例を対象とし,その治療成績を後ろ向きに調査した.男性5例,女性19例で,手術時平均年齢は73.0歳,平均観察期間は11.9か月,骨折型はAO/OTA分類でA2:13例,C1:4例,C2:7例であった.内側は6例で通常の内側プレート,18例で内側エクステンデッドプレートを使用していた.24例全例で骨癒合し,最終観察時の関節可動域は平均106.0°であったが,6例(25%)で術後に尺骨神経障害を生じていた.内側エクステンデッドプレートを使用することで遠位骨片の小さな症例にも対応可能となる一方で,内側上顆周囲の軟部組織の剥離が必要となるため,尺骨神経への侵襲や血流障害,尺骨神経と内側エクステンデッドプレートのインピンジメントが懸念される.可能であれば通常の内側プレートを用いたダブルプレート固定が望ましいと考える.