2025 年 32 巻 2 号 p. 80-82
肘頭骨折に対するtension band wiring(TBW)法の骨癒合遷延に関連する因子を検討した.2018年以降にTBW法を施行したColton分類group2の28例(平均年齢70.7歳)を対象とし,骨折線の傾斜角(coronal inclination: CI, sagittal inclination: SI)と骨癒合期間との関連を解析した.骨癒合期間が5か月未満を正常癒合(NU),5か月以上を遷延癒合(DU)と定義し比較したところ,CIは骨癒合期間と強い正の相関を示し,NU群とDU群で有意差を認めた.ROC解析より癒合遷延のカットオフ値は39度であり,CIが大きい症例では癒合遷延のリスクが高いことが示唆された.本計測法は術前CTで評価可能であり,癒合遅延の予測に有用と考えられた.