日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
上腕骨遠位端骨折プレート固定後の尺骨神経障害を防止するための新しい尺骨神経in situアプローチ(UNISA)
篠原 孝明能登 公俊
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2025 年 32 巻 2 号 p. 77-79

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抄録

上腕骨遠位端骨折プレート固定後の尺骨神経障害を防止する目的で新しい手術法,尺骨神経in situアプローチ(UNISA)を開発したので報告する.2022年9月以降,UNISAを用いてダブルプレート固定法を行った9例を対象とした.本術式はlateral columnからmedial columnに向けて上腕骨–上腕三頭筋間を内側筋間中隔まで剥離後,尺骨神経と内側筋間中隔を剥離し,上腕三頭筋と尺骨神経を一塊として後方に移動させ,骨折部を展開して整復,ダブルプレート固定を行う.術直後から経過観察中に尺骨神経障害をきたした症例はなく,術中所見で肘最大屈曲時にプレートと尺骨神経が干渉した症例も認めなかった.本法は神経剥離を最小限にとどめるため侵襲が少なく,上腕三頭筋と連続しており神経周囲の血流を温存できる.また,プレートとの干渉も回避できるため,尺骨神経障害予防に有用である.

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