日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
後方易脱臼性を伴った肘関節脱臼骨折の治療経験
山本 大樹
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2025 年 32 巻 2 号 p. 112-116

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抄録

【目的】肘関節脱臼骨折例の治療成績を評価し,文献的考察を加えて報告する.【方法】2020年4月から2024年4月の期間に治療を行った10例を対象とした.調査項目は受傷時年齢,性別,手術待機期間,損傷形態,手術アプローチ,修復時に後方脱臼が制動された要素,最終観察時の肘関節可動域,合併症の有無とした.【結果】受傷時年齢は平均50.1歳(16~82歳),男性7例,女性3例で,手術待機期間は平均5.4日(2~11日)であった.損傷形態はterrible triad injury(TTI)が5例,尺骨鉤状突起骨折と外側側副靱帯(LCL)損傷の合併が1例,尺骨鉤状突起骨折とLCL損傷および内側側副靱帯損傷の合併が4例であった.8例でLCLを修復した時点で後方易脱臼性は完全に消失した.【考察】受傷早期にLCLを修復することで,後方への不安定性遺残は回避することができると考えられた.

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© 2025 日本肘関節学会
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