2025 年 32 巻 2 号 p. 25-27
【緒言】観血的治療を行った小児橈骨頚部骨折の骨頭傾斜角を調査し,自家矯正による変化量を検討した.【対象と方法】2012年から2022年までの28例28肘を対象とし,年齢,性別,骨折型,手術法,経過観察期間,受傷時・術直後・最終時の骨頭傾斜角,最終時の肘関節・前腕可動域を調査した.【結果】平均年齢8.9歳,男14肘:女14肘,骨折型はSalter-Harris分類I型が2肘,II型が26肘,経過観察期間は平均18か月であった.骨頭傾斜角は受傷時30.2°,整復後5.7°,最終時2.6°で,それぞれの間で有意差があった.【考察】本検討での矯正角度は3°程度と小さく,大きな橈骨頭傾斜角の矯正は働かないことが推察された.鋼線刺入による成長軟骨板早期閉鎖や偽関節のリスクは決して高くないため,骨折部での不安定性を認める症例に対しては,鋼線固定が考慮されるべきと考える.