日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
小児上腕骨内側上顆骨折の鋼線締結法における橈骨神経障害のリスク評価
新行内 龍太郎脇田 浩正稲垣 健太山崎 貴弘松浦 佑介
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2025 年 32 巻 2 号 p. 21-24

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抄録

目的:小児上腕骨内側上顆骨折の術後に橈骨神経障害を来たしうる鋼線刺入方向を検討する.方法:2014年から2024年までに鋼線締結法を施行した16歳以下の上腕骨内側上顆骨折症例のうち,術後コンピュータ断層撮影(CT)を撮影した4例4肘,8鋼線について術後C Tにおける鋼線と腕橈骨筋–上腕筋間との位置関係,鋼線突出長,術後合併症を検討した.結果:上腕骨体前外側から突出する鋼線は8本中6本見られ,橈骨神経が進入する上腕筋–腕橈骨筋間に向かう鋼線は3本であった.平均鋼線突出長は10.5 mm(4.2~15.3 mm)であった.術後橈骨神経障害を示唆する痺れ症状を1例で認めたが,鋼線抜去により速やかに改善した.考察:上腕骨内側上顆骨折鋼線挿入手技において,橈骨神経障害は留意すべき合併症である.上腕骨内側上顆から刺入した鋼線が前方に向かうことで橈骨神経を損傷してしまう可能性がある.

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