日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅳ. スポーツ障害
内側側副靱帯損傷症例における上腕三頭筋が肘関節内側裂隙間距離に与える影響
三輪 智輝笹川 郁小林 弘幸亀田 晶太我妻 浩二岩本 航
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2025 年 32 巻 2 号 p. 192-195

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抄録

【目的】上腕三頭筋が外反制動するかについて超音波診断装置を用いて肘関節内側裂隙距離(MJD)と内外側偏位を評価した.【方法】肘関節内側側副靱帯(UCL)損傷と診断された12名12肘を対象とした.超音波診断装置でMJDと内外側偏位を測定した.測定条件は安静時,自重外反ストレス,上腕三頭筋収縮時とした.【結果】MJDは安静時4.0±0.5 mm,外反ストレス時4.7±0.7 mm,収縮時3.8±0.6 mm,内外側偏位は安静時0.8±0.9 mm,外反ストレス時−0.2±0.9 mm,収縮時0.6±0.8 mmとなった.安静時と外反ストレス時の間,外反ストレス時と上腕三頭筋収縮時の間に有意な差があった(P<0.01).【考察】UCL損傷例では,外反ストレス時に動的外反制動機能を有する事が示された.UCL損傷例に対する外反制動には,屈筋回内筋群のみならず上腕三頭筋の機能を考慮する必要がある.

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© 2025 日本肘関節学会
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