日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅴ. 上顆炎・腱付着部炎
上腕骨外側上顆炎の術後に遺残する疼痛に影響を与える因子の検討
高橋 洋平安部 幸雄
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2025 年 32 巻 2 号 p. 223-225

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抄録

【目的】上腕骨外側上顆炎は外側上顆に付着する伸筋群,特に短橈側手根伸筋(ECRB)の慢性的な炎症や変性が疼痛の原因となる.手術による良好な治療成績が報告されているが,疼痛が遺残する症例も散見される.疼痛が遺残する症例について患者背景,術前MRI所見の傾向を調査した.【対象と方法】手術治療を行い6か月以上経過観察した上腕骨外側上顆炎35例について,術後6か月時点で痛みが消失した18例(消失群)と,遺残した17例群(遺残群)に分け,年齢,性別,MRI脂肪抑制プロトン密度強調像でのECRB起始部,外側上顆,ECRB筋膜より浅層の信号変化の有無,高信号を示す範囲の面積を比較した.【結果】遺残群ではECRB筋膜より浅層の信号変化がある症例と男性例が有意に多かった.【考察】術前にECRB筋膜より浅層に炎症が波及した症例では術後6か月時点で肘外側の疼痛が遺残しやすい可能性が示唆された.

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