日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
尺骨非定型骨折に橈骨頭脱臼を合併した1例
遠藤 大輔岡崎 真人
著者情報
キーワード: 非定型骨折, 脱臼
ジャーナル フリー

2025 年 32 巻 2 号 p. 143-145

詳細
抄録

尺骨非定型骨折に橈骨頭脱臼を合併した症例を経験したので報告する.83歳女性.10年以上ビスホスホネート製剤使用歴あり.明らかな外傷なく前腕部の疼痛腫脹が出現,症状持続するため他院受診し尺骨骨折の診断となり,当院紹介初診した.単純X線,CTにて尺骨近位1/3横骨折と同時に橈骨頭の脱臼と橈骨頭,橈骨頭窩,上腕骨小頭の骨欠損を認めた.尺骨非定型骨折,橈骨頭脱臼と診断し手術を施行した.尺骨の整復にて橈骨頭脱臼は整復可能であったが,欠損を伴うため人工橈骨頭にて置換した.尺骨骨折骨硬化部を開窓し,切除した橈骨頭を移植した後にプレート固定した.術後4か月でプレート折損したため再手術施行した.再手術後1年で骨癒合が得られADL支障なくすごしている.尺骨非定型骨折に合併した橈骨頭脱臼はまれであるが,自験例以外に1例報告されており,尺骨非定型骨折が転位すると橈骨頭脱臼に至る可能性を念頭に置く必要がある.

著者関連情報
© 2025 日本肘関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top