日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
Bado III型Monteggia骨折保存療法後18年経過し橈骨頭変形と弾発現象を呈した1例
村田 絵充市川 裕一西田 淳辻 華子畠中 孝則長谷川 隆将山本 謙吾
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2025 年 32 巻 2 号 p. 140-142

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抄録

陳旧性Monteggia骨折では橈骨頭の亜脱臼により弾発現象を認めることがある.症例は24歳男性.6歳時に同骨折と診断され保存療法を受けた.無症状で経過していたが徐々に左肘関節痛と前腕回内回外時の弾発現象が出現し当科を受診.初診時,左腕橈関節部の圧痛と肘関節屈曲位での回内回外動作時の弾発現象を認めた.単純X線とCTで尺骨の変形治癒が疑われ,橈尺骨のインピンジメントによる橈骨頭の亜脱臼で弾発現象が生じたと診断.尺骨矯正骨切り術を施行したが,弾発現象が僅かに残存.輪状靱帯を確認したところ,靱帯の肥厚と腕橈関節への陥入を認めたため,輪状靱帯形成術を追加し弾発現象は消失.術後2年経過し再発はない.本症例は橈骨頭亜脱臼に加え輪状靱帯の陥入も弾発現象に関与していた点が特徴であり,軟部組織評価の重要性が示唆された.

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