日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
上腕筋内に橈骨頚部の絞扼を伴い整復困難を呈した小児Monteggia骨折の一例
山本 悠介佐柳 潤一鈴木 浩司中川 玲子堀木 充
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2025 年 32 巻 2 号 p. 43-46

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抄録

Monteggia骨折は尺骨骨幹部骨折に橈骨頭脱臼を伴う外傷であり,通常は尺骨の整復により橈骨頭も整復されるが,稀に整復困難例が存在する.今回われわれは,橈骨頚部が上腕筋内に嵌頓し,徒手整復が困難であった小児例を経験した.7歳女児が鉄棒から転落し受傷.X線およびMRIで橈骨頭の前内側脱臼と上腕筋の描出不良を認めた.徒手整復不能のため観血的整復を行い,腱膜様構造による絞扼を解除したところ整復が得られた.術後4か月で可動域は良好であった.上腕筋は解剖学的に深頭と浅頭の間に隙間があり,脱臼した橈骨頭がこの部位に嵌入することで整復困難となる可能性がある.前内側脱臼を呈するMonteggia骨折においては,早期に観血的整復を検討すべきである.

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© 2025 日本肘関節学会
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