2025 年 32 巻 2 号 p. 130-133
鉤状突起前内側(AMF)骨片を伴う肘関節損傷例のうち,肘頭骨折と橈骨頭骨折の合併がない症例を対象とし,術後成績(可動域,Mayo elbow performance score: MEPS,合併症)を後ろ向きに検討した.治療はAMF骨片のbuttress plate固定を先行した後,関節不安定性を再評価し,靱帯損傷の修復要否を判断した.対象は10例,AMFが5 mm以上の7例で前内側よりbuttress plate固定を行い,7例全てでLCL修復は不要だった.最終フォロー時MEPS Excellent: 7,good: 3,追加治療を要する合併症はなかった.大きな鉤状突起骨片を持つVPMRI症例では,骨片の強固な固定でLCL修復を行わずに肘関節の安定が得られる症例が多く存在する可能性がある.