日本肘関節学会雑誌
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Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
小児上腕骨遠位端T型骨折の2例
関根 巧也大村 泰人上原 浩介門野 夕峰
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キーワード: T型骨折, 小児, 外科治療
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2025 年 32 巻 2 号 p. 12-14

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抄録

小児上腕骨遠位端骨折の多くは顆上骨折でありT型骨折はまれである.小児T型骨折2例を経験したので報告する.6歳男児.うんていから落下し左肘を受傷した.単純X線は粉砕のあるT型骨折で,骨端線は残存していた.上腕三頭筋の内外側両側進入法で整復し鋼線固定を行った.術後3.5か月で骨癒合認め抜釘を行った.可動域は健側と同程度まで改善した.14歳男児.サッカー中に右腕が体の下に入った状態で転倒受傷した.単純X線は同様だが,CTで骨端線は閉鎖していた.肘頭骨切り法で関節面を整復し内外側プレート固定を行った.術後4か月で骨癒合認め,術後半年で抜釘を行った.可動域は屈曲135°,伸展−10°だった.若年では弾性に富んだ軟骨があるため骨折線が関節面まで及ばないことが多い.転位の大きいT型骨折の場合,8歳以上でプレート固定を勧めている報告があり,年齢や骨端線閉鎖の有無によって治療を考慮するのが望ましいと考える.

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