2025 年 32 巻 2 号 p. 15-17
6歳男児.上腕骨外側顆骨折を受傷,観血的骨接合術を施行.術後骨折部の再転位を認め,初回手術後47日,再度,観血的骨接合術を実施した.再手術後4か月で抜釘術を実施.この頃より,単純X線で徐々に上腕骨小頭骨端核の萎縮を認めた.慎重に経過観察を継続したところ,初回手術から11か月時点,単純X線で上腕骨小頭骨端核が完全に消失した.経過観察を継続し,初回手術後1年7か月,単純X線で徐々に上腕骨小頭骨端核が再度確認できるようになった.初回手術後8年7か月,15歳の最終観察時,肘関節伸展−15度,屈曲135度と軽度の可動域制限は残存するも,単純X線で上腕骨小頭は認められ,疼痛はなかった.上腕骨外側顆骨折に対する複数回手術後に,一時的に上腕骨小頭骨端核が消失した一例を経験した.小児の上腕骨小頭骨端核は,複数回の外科的操作により血流障害を受けやすく,注意深い術式の選択と経過観察が重要であると考えられる.