2018 年 11 巻 1 号 p. 57-58
高齢者の転倒予防を目的に歩行からの着座動作をビデオ観察した.理学療法の経過に伴い患者の動きには変化が観察された.動作観察の着眼点は①身体と座面との距離,②手のつき方の変化,③姿勢の変化,④見る動きとした.また,生態学的π値が存在するのではと仮説し,ビデオ観察を行っていった.今回の3症例では,経過につれて身体と座面との距離が合ってはくるものの,余分に座面を見る動き・手で触る動きが観察された.転倒を防ぐための補償としての動きではないかと考えている.今回の取り組みでは生態学的π値に関しての数値化はできていないが,今後の研究の第一歩としてビデオ観察より得られた経験を生かし,転倒予防に向けての指標として生態学的π値を示していければと考える.